INTERVIEW

INTERVIEW

2021.07.01

後藤直樹さん
(大和西高等学校 元校長)

後藤直樹さん<br>(大和西高等学校 元校長)

2016年から2年間、大和西高校で校長を務めました。正門から入ると樹木が生い茂り、その先にあるガラス張りの校舎がとてもモダンで素敵だったというのが、初めて学校を訪れたときの印象です校舎だけでなく、そこで学ぶ生徒たちも明るく元気で、何より垢抜けた感じがしました。それはやはり県立の普通科高校としては珍しく、国際理解教育に力を入れるといった特徴のある教育を行い、そうした特徴に惹かれて入学した、目的意識のある生徒たちだったからだと思います。校長として赴任したため授業で生徒と関わることはありませんでしたが、そうした中でも印象深いのは、韓国の高校との交流ですね。夏休み期間を利用して希望者が姉妹校である光文高校へ行きホームステイを体験。私は引率を担当しました。自身が理科教員出身ということもあり、国際理解教育に関してはあまり実体験がありませんでしたが、とても刺激になりました。私がそう感じたくらいですから、何でも吸収する年代の生徒たちにはあらゆる面でいい経験なったのではないでしょうか。このホームステイに限らず、大和西高校では第二外国語を設けたり、近隣の座間キャンプの高校と交流を図るなど、グローバルに関するさまざまなプログラムが用意されていたことが、何より印象的です。

いま世界に目を向けるとGAFAに代表されるような巨大情報通信企業が社会を動かしています。そこにはもはや、国境という概念はありません。そんな時代に求められるのは、やはり語学や国際理解といったグローバルなスキルです。英語は文系に近い分野と捉えられがちですが、情報や工学など理系の分野であっても、これからは英語が求められるでしょう。「世界に興味がある」「英語が好き」といった人だけでなく、さまざまな分野に興味を持つ人たちに、ここで学んでもらいたいと思っています。

その一方で、勉強だけで終わらない高校生活を送ってほしいとも思います。高校在学中はどうしても「○○大学に入りたい」だとか、「偏差値を上げたい」といったことに考えが行きがちです。ただ、高校生活で仲間と一緒に過ごす中で養うコミュニケーション力や課題解決能力も、社会では欠かせないスキル。そうしたことを身につけると同時に、卒業後も皆で語り合えるような中身の濃い3年間を過ごしてもらいたいですね。

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